<原作未読・映画版のみの評価>
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<原作未読・映画版のみの評価>
すべてが予定調和ありきの典型的ドラマ。
原作をニ時間前後に手堅くまとめた事を評価するべきかも知れないけど、あまりにもキャラ設定やストーリー展開の脚本構成が、この手のドラマのパターンにはまり過ぎている。
前半、ちょっとした友情や恋愛ドラマ、コメディ要素などを入れつつ、一通り舞台とメインキャラを描いた後は、中盤、仲間の死や恋愛、仕事の破綻と言ったお定まりの「トラブル要素」を与えて物語を引き締め、後半、その悲劇を乗り越えさせることで人間としての「成長」と「感動」を描き、ハッピーエンド、という、あまりにもドラマとして定型化された作りに苦笑してしまうほど。
そのまるでマニュアル化されたような脚本構成は、定番と言うより、もはやワンパターンと言った方が適切(だいたい「海難救助の潜水士を目指す若者たちの物語」と聞いた地点で、全体のストーリー展開や終わり方の見当がつくし、今作もまさにその通りの展開だった)。「潜水士」という単語を変えればいくらでも同じような「感動ドラマ」が作れる。
作家養成学校の教材用としては分かりやすい「教科書」ではあるかも知れないが、こんな形式化された演出パターンが見え見えのドラマで感動することは出来ない。