完全版と言うだけあって脚本も書いたトルナトーレ監督の思いがす .. >(続きを読む)
完全版と言うだけあって脚本も書いたトルナトーレ監督の思いがすべて描ききれていたのはこちらの方でしょう。サルバトーレがエレナと会えずに別れてしまうことになった訳も分かるし、またその原因であるアルフレードのとった行動の是非について観客に考えさせることによって、仕事で成功して世に認められる存在になることと愛する者と結ばれることのどちらが悔いのない人生であると思えるかの問いを投げかけられているように感じました。ただしこの映画を観ていて一番気持ちが良いのはトト時代の話で不思議な友情を築いていくアルフレードとの関係や映画に向ける情熱や個性溢れる村の人々の表情を描くそれぞれ小さな宝石のようにきらきらと輝いている逸話の数々で、この前半を中心にまとめられた劇場公開版の評価が高いのは当然かも知れない。