見事な映画.そして、セルマ役にビョークを得てはじめて成立し .. >(続きを読む)
見事な映画.そして、セルマ役にビョークを得てはじめて成立した映画だと思う.ビョークの“天才”に打たれっぱなしだった.映画“サウンド・オブ・ミュージック”の挿入歌が効果的に使われており、特に刑務所で刑の執行間際で唄われる“私のお気に入り”には、セルマをミュージカルの世界にいつまでもいさせてやりたい(なんてささやかな、そして彼女に切望された世界)と心が震えた.ジーンの母親としてのセルマは一言一句私を裏切らなかったし、息子への最上で最良の愛情を貫き通した.それは彼女でなければ示せない愛情、そして最後に彼女を死へと立ち向かわせたのも、ジーンへの愛情.---とてつもなく大きく、無私そのものの、そしてどこか父性をも感じさせる愛情.この愛情は息子にとって人生最大の宝になるだろう.こてんぱんに打たれた.