雪の映画は大抵そうなのだが、この作品も雪のリアリティはない。 .. >(続きを読む)
雪の映画は大抵そうなのだが、この作品も雪のリアリティはない。雪質は湿っているので極寒にはみえないし、風の音だけの吹雪も壮絶さがない。確かに描写は難しいと思うが、もっと追求してほしい。また映画はノンフィクションを元にしたフィクションなので、真実には遠く及ばない。真実はもっと悲惨である。この事件は無謀な計画、無知、組織の失敗が原因の、完全なる人災であって、決して美談ではないのだから。ともあれ良く製作したなとは思う。大変な撮影であったろう。映画が八甲田山の遭難を改めて世に知らしめた功績は大きい。