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<ネタバレ>記憶を抹消したい程に辛い別れを経験した二人。それは、単に辛さから逃げただけ、とも言える。二人とも出来た人間でもない。しかしラストの「いいさ」「そうね」で泣かされる。結局、二人は人として成長したというハッピーエンド。綺麗な答えが出たわけでもないラストだからこそ切なく温かく気持ちが良い。博士とメアリーのもう一つの関係も伏線となっていて、上手いシナリオだな!と思った。案の定、オスカーを獲ったが。SF的な設定と、記憶を辿るまどろっこしさ、理屈での割切れなさは好みの別れるところだと思う。自分の体験とリンクされる観客、素直に受取れる観客などにとっては深く染み入る作品と思います。役者の演技も総じて良いし、何より、よくぞ書いた脚本に感服です。