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<ネタバレ>戦争を扱った映画を右よりだとすぐに批判したり、いいや人間ドラマだと賛美すると言った議論はこの映画に限ってはしたくない。出ていた俳優、すべてがよい。特に軍人をスタイルで具現化した乃木希輔が近代戦争の前で立ちすくむ姿を仲代達也が好演しています。特に二人の息子を戦死させて、ランプの明かりを落としてじっと耐えるシーンはよかったです。長谷川明夫の職人が子供たちを神社で別れるシーン。子を持つ親としてオーバーラップしてしまいます。日本の舞台を城下町金沢に選んだのも、センスのよさがうかがわれます。最後のシーン、乃木希輔が奏上中に泣き崩れるシーン。その乃木にそっと手を置く明治天皇。実際にあった話だけに忘れられないシーンです。このシーンにかぶさって、さだまさしの「防人の歌」が流れます。多くの指導者がその後早世したり、非業の死をとげているのも、ショックでした。「防人の歌」が流れるラストシーンだけでも10点をあげたいです。