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<ネタバレ>予告も宣伝用の映像も画像もあらすじすらも出さず公開というのは思い切ったな、と。まあ昨今、異常なまでに事前に内容をバラしてしまう手法が多いので見ないようにするのが大変でしたが、それをしないで済んだので新鮮なまま触れられましたし良かったです。 舞台は戦時中で戦闘機の工場を経営する父と疎開する主人公眞人。そこで父の再婚相手で母の妹ナツコやお手伝いのばあや軍団に出会ったり、敷地内を探索していて大叔父が建てたという廃屋のを見つけたり。その日から不思議な体験をするようになり人の言葉を喋る謎の青鷺に導かれ下の異世界へ。 作画はとてもキレイだし流れからして「あー、ジブリだねえ」と思わせましたが下の世界に行ってから「これ駿の物語なんだな」と思いました。老いた宮崎駿である大叔父が「残された時間はわずかだ」と若い宮崎駿である眞人にジブリの世界を引き継がせようとする。しかし、眞人はそれを拒否しナツコたちと共に元の世界へ全力で帰る。「宮崎駿のジブリは終りだが俺は自分の人生を生きる!」ってとこでしょうかね。 観客へは庵野も似たようなことやってましたが下の世界の墓の門に刻まれていた「我ヲ學ブ者ハ死ス」という警告が効いてた気がする。いつまでも虚構に溺れてないで現実世界に戻り「君たちはどう生きるか」ってことか。でも、そういう見方をしなくてもエンタメとして十分楽しめるのは力量の凄さなんだろうな。まあこれで最後というのもどうなんだろう。もう一発行けるんじゃないのか宮崎駿82歳。