深作作品は必ずしも好きではないが、これは素直に楽しめた。ヒロ .. >(続きを読む)
深作作品は必ずしも好きではないが、これは素直に楽しめた。ヒロインの高岡早紀は演技力では荻野目慶子に及ばないが、体当たりの演技は悪くない。とくに毒を飲まされてのたうち回るシーンは彼女にしてはかつて見たことのない迫力があった。佐藤浩一は少々はまりすぎというところか。荻野目慶子は相変わらずすごい。激しく舞い踊るシーンはたしかに本編のハイライトといってよい。ただし討ち入りシーンでのお岩の超能力攻撃はちょっと・・・・。ところで深作監督という人は案外ファンタジー系にシンパシーがあったのかもしれない。本作、魔界転生、里見八犬伝は言うに及ばず、バトルロワイアルも一種のファンタジーだろうし、かつて乱歩の黒蜥蜴を撮ったこともある。興味深いことである。あと音楽でカルミナ・ブラーナやマーラーの第一が使われていたのも印象的。