16歳で妊娠をしてしまった少女の等身大の姿が、いろいろな意味 .. >(続きを読む)
16歳で妊娠をしてしまった少女の等身大の姿が、いろいろな意味でとてもナチュラルに描かれた映画だった。
少女のある種とても生々しい感情や葛藤をダイレクトに描きつつ、映画としての核心は、少女を含め「妊娠」という現実に直面した周囲の人々の“不完全さ”を、時に辛辣に、時にあたたかく表現している。
結局、大人になりきれないのは、十代の少年少女たちだけではなく、「大人」そのものも、同じように未成熟であって、だからこそ幸福に結びつく事もたくさんあるということが、この映画の真意ではないかなと思った。
この映画の中で描かれるすべてのことが正しいなんて思わないけど、人間なんてものは、ああやって間違ったり、悩んだり、泣いたりしながら、少しずつ成長して、生きていくものだと思う。
目新しい奥深さはないけれど、展開されるストーリー以上に、物語るものは大きい映画だ。