鉄道職員の怠慢によって発生した暴走列車を同じく鉄道職員の機関 .. >(続きを読む)
鉄道職員の怠慢によって発生した暴走列車を同じく鉄道職員の機関士二人が決死の覚悟で止めるというお話。
実話を元にしているとはいえ、娯楽大作としてはいささか地味過ぎるのではないかと思ったが、それが存分に堪能出来るエンターテイメントへと昇華されている。
さすが米娯楽映画界の職人トニー・スコット、ちょっと見くびれない。
実際、イントロダクションのままのお話であり、想定外の驚きは何もないと言っていい。
しかし、やはり一つ一つのシーンの見せ方が巧く、展開のテンポも非常に良いので、観ていて決してダレないしどんどんと映画が醸し出す緊張感の中にのめり込ませてくれる。
主演のデンゼル・ワシントンは、何と同監督作品の主演が今作で5作目ということで、ある意味余裕の存在感を見せてくれており、気難しくも人徳のあるベテラン機関士を好演している。
誰しもが充分分かりきっていることだろうとは思うが、この映画は観賞後にとくとくと考え込むような映画ではない。そんな余地は無い。
作品の尺の長さの時間分だけ、主人公の機関士らを見守る脇役同様に、彼らの活躍をドキドキハラハラしながら見守り、最後に「イエーイ!」となればそれだけで充分な映画である。