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中学生くらいの頃、武田鉄矢のアルバムをレンタルショップで借りて、武田鉄矢版の「唇をかみしめて」に巡り会い、以降しばらくこの曲はカラオケでのマニアックな十八番になった。
オリジナルである吉田拓郎版の同曲が、主題歌であることを知ったのは、もうすでにこの刑事映画シリーズのファンになってからだったと思う。
この第一作を観たことがあるかどうかも不確かなくらいに久しぶりに鑑賞した。
そして、ある意味圧倒的な映画世界に文句のつけようがなかった。
実際は、突っ込みどころは満載で、独善的でぐだぐだな映画である。
だけれども、結論として「素晴らしい」としか言いようがない。
すべては主演で原作者の武田鉄矢の“価値観”のみによって映し出される世界観であり、それに対して別の価値観は立ち入る隙がない。
観るのであれば、そのすべてを受け入れて、映画の世界観に包み込まれるしか許されない。
そういう、独善的かつ唯一無二のエンターテイメントが叩き付けられるような映画だと思う。
それはそうと、てっきりこの映画はジャッキー・チェンの「ポリス・ストーリー」の部分的なオマージュが入った作品だとずっと思っていたのだけれど、製作年を確認すると、今作の方が3年も早い。
なんと、ジャッキー・チェンが武田鉄矢をパクったのか…………ってまさかね。
とにかく、単純な点数だけでは表現しきれない問答無用の面白味に溢れた映画だと再確認した。