1965年に制作された今作は、大映が東宝の「ゴジラ」に対抗し .. >(続きを読む)
1965年に制作された今作は、大映が東宝の「ゴジラ」に対抗して生み出したということがありありと伺える。
亀の大怪獣「ガメラ」というキャラクター性と発想は、その時すでにスーパースターとなっていた「ゴジラ」のそれと極めて類似はしているが、ユニークではある。
でも、ストーリーという部分において、安直だというか工夫がない気がする。
特に第一弾となる今作は、ガメラの設定自体に腑に落ちない点が多い。
人間の子供を助けるわりには、東京で大暴れし破壊の限りをつくす。人間の敵なのか、味方なのか、曖昧なままストーリーは展開していく。
特撮においても、やはり東宝のそれとはレベルの違いが見受けられ、チープさに拍車がかかる。
人間側の最終手段となる「Z計画」の強引さは嫌いではないが、全体的な陳腐さの上ではそれも許されないところだろう。