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<ネタバレ>ボクシングといえばKO。KOといえばボクシング。しかし「判定勝ち」をここまで劇的に描いたボクシング映画はかつてあっただろうか?素直に驚いた。人を感動させるものが何か監督は熟知している。ベアーにボコボコに殴られるブラドッグは、シンデレラ、というよりもむしろ死んでれら。彼は満身創痍だったがそれでも何かにとりつかれたように無敵のチャンピオンに向っていく姿に体が震えた。ただしあれじゃ、もしブラドッグの奥さんが近くで見ていたらショック死するだろう。それとチャンピオンのベアー役の俳優が素晴らしい。彼の狂気を含んだ演技がこの映画の勝因である。彼が無敵のチャンピオンを見事に演じたから、挑戦するシンデレラマンであるブラドッグの勇気が鮮明になった。(ちなみに実話でもベアーはボクシングで人を殺したことがある豪腕ボクサーだったらしいが、性格のほうは気さくで愉快な人だったと断っておきます) ラッセルクロウも何かと問題のある俳優だけど、この人はもともと武闘派だから、今回はボクシング界で有名な名トレーナーまで雇って猛トレーニングをしたらしい。やる気満々だった様子が演技からも伝わってくる。水を得た魚のように生き生きしていた。はまり役だったのだろう。大恐慌で苦しむ人々はこのシンデレラに自分を投影させて応援していたのだと思う。こういう時代だからこそ夢は必要。シンプルイズベストの良作です。[良:1票]