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<ネタバレ>絶対に3Dで観る価値はあります。デジタル3Dで上映している劇場は日本全国でわずかしかないそうです。しかも2000円と高額ですが、未来の映画の姿を想像することができました。安っぽいメガネをかけてみる3Dとはモノが違います。 ユニバーサルスタジオで観るような映像を、2時間もたっぷりと観られるわけですから損はありません。冒頭から度肝を抜かされる。大男のグロい怪物が人間を真っ二つにする。そのときに噴き出た血が自分の体に降りかかってくるような錯覚に襲われます。大男に投げ飛ばされた人間が、空から落ちてきて突起物にグサリと串刺しにされるシーンは、浮遊感覚が抜群で、思わず目をつぶってしまう。これはすごい。ファンタジー映画だと勘違いして母親が子供を連れて観ようものなら悲鳴をあげるかもしれません。ベオウルフのフルチンにも要注意です。これはダークファンタジーです。また、放たれた無数の弓矢がすごい速さで自分に向かってくるシーンは鳥肌がたつ。必死になって弓矢をよけようとしている観客が必ず1人はいるでしょう。いや本当です、それほどリアルティがあるのです。これは新3Dです。ドラゴンが口から炎を吐いて橋の上にいる兵士を、抹殺するシーンの、横に流れるカメラワークも面白い。まさに新感覚です。ドラゴンにつかまって空を飛んでいるベオウルフが木の枝にぶつかったときには、さすがに私も思わず目をつぶってしまいました。本気で自分がドラゴンにつかまっているような感覚です。まるで遊園地のなかでジェットコースターに乗っているようなスリル感を味わえる。クライマックスのドラゴンとの死闘はCG映画として、映像史に残る傑作でしょう。この新感覚のデジタル3Dで、他の映画が観られる技術が開発されたら・・と思うとそれだけで興奮してくる。是非普及させてもらいたい。ちなみにストーリーはたしかに平凡です。しかしベオウルフのキャラクターはなかなか笑える。「オレ様は強いぜ!」とこれほど自慢する主人公もめずらしい。しかもなぜか裸になって戦う。彼の言い分は明確である。「敵は裸で武器すら持っていないからオレ様も裸になって正々堂々と戦う」というもの。明確ですが意味不明でした。ダークでファンタジーな映像美と想像を絶するデジタル3Dが融合された画期的な映画でした。