<ネタバレ>自身の事業の便益のためにユダヤ人を雇用することが結果的にユダ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>自身の事業の便益のためにユダヤ人を雇用することが結果的にユダヤ人を救うことになっていたわけですが、そういう彼がどの時点からユダヤ人をナチから救うという人道的な目的そのもののために行動するようになっていたのか、その心境の変化を描写するシーンが無かったように思います。ですので、多くの方が「感動した」とおっしゃっているラスト近くのシンドラーが泣き崩れるシーンが、私には唐突で芝居じみたものに映ってしまいました。確かに私財が底をつくまでユダヤ人労働者を雇い続け、工場の操業を続けた事実が彼の心境を物語っているのかもしれませんが、人道的な正義感が彼をそのような行動に駆り立てているという描写がもっと必要だったと思います(最後にあのように泣き崩れさせるには)。とは言うのもの、シンドラーの行為が人道的に「善」であったことは紛れも無い事実ですし、ナチスドイツが行なったユダヤ人虐殺がこのように非人道的で不条理なものであったこともまた事実だと思います。