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<ネタバレ>何故、当時の評論家たちは「あれ」を胎児と勘違いしたのだろう。ヘンリーの頭の中の人が物憂げにレバーを倒すと、ヘンリーの口から吐き出される「あれ」。男が吐き出すといったら、「精子」でしょう。そう解釈するとこのお話は、突然現れた自分のダークサイドを具現化した存在と、折り合いをつけようとしつつ結局自滅していく男の物語、と観ることが出来ます。人間の持つダークサイドの存在を否定せず、そうゆう部分を作品にたたきつけるようにして作っているデビッド・リンチ監督、らしい一作だと思います。ま、普通の人なら自分にダークサイドがあるなんて思ってないので、この映画を気持ち悪いで済ますことが出来るが、この作品にシンパシーを感じている私には気持ち悪いで済まされないのです。劇場で観ながらデジャヴっちゃうし・・・。