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<ネタバレ>不死身の男・静香と、彼を弟に持つ居酒屋銭形の店主であり金貸しの富男の二人の話。「銭形」という名前からストーリーを作ったのであろうが、これがなかなか、面白い映画でした。20万は20万でも、働いて稼いだ20万、サラ金や闇金で借りた20万、誰かから盗んだ20万、弟を救うために母親に渡す20万。。。全部20万なのに、そこにある価値は変わってないのに、確かにそれぞれ全部形が異なってるなと思いました。わかっているはずのことなのに、改めてゼニの形というものを意識させられた気がしました。
OLの世界、と言うか女性の世界は男の私にはイマイチわかりませんが、ああいう集まりの中ではやはり身なりや社交の場でどれだけ見栄を張れるか、つまりお金を使うかが重要なんでしょうか。私には性別やお金の問題ではなく、そう言うグループに属してしまう本人の問題なのかなと思ってしまいましたが。ともあれそんな世界に住む珠さんは闇金で借金し、職場で窃盗を繰り返し、それがバレ、職を追われ、結果極道の女になってしまうことに。極道の磯ケ谷のお金の保管の仕方は正直おいおいと思いましたが。ただのマンションの一室の冷蔵庫に億のお金と拳銃置いておくとか、セキュリティガバガバ過ぎじゃないですか?珠でなくても、ある日空き巣に入られてそれら全部取られてもおかしくないし。あの管理の仕方はありえないなぁ。。。
とにかく世界観が見応えあります。独特な雰囲気の金貸しと、その不死身の弟と、そこにひょんなことから入ったボクサー崩れの若者。金貸しには彼なりの礼儀やルールがあって、それがかっこいい。不死身の弟は謎めいていて、一見ただのチンピラだけど彼の葛藤も見えたりしてしっかりキャラが立っている。それをある種客観的に見つめる元ボクサーの彼も大事な役回り。
極め付けはラストのエンディングテーマ。Tsukemenのvolcano、ハマってしまいました。最初から最後まで良い味を出してる映画でした。