銀髪のトムは格好よく、平凡なタクシー運転手と殺し屋という両極 .. >(続きを読む)
銀髪のトムは格好よく、平凡なタクシー運転手と殺し屋という両極端が共に行動することになるというシナリオも、見る側を期待させるものがある。タクシー運転手マックスは良く設定されたキャラだと思うが、肝心のトム演じるヴィンセントが完全に冷酷非情な殺し屋とも感じられず中途半端で、マックスの対極となる存在になりきれていない。下の「六本木ソルジャー」さんの記しておられるとおり、マックスには妥協の生活から脱する一大転機となる様子を、ヴィンセントには徹底的な冷徹さや心の底に流れる人間への哀しみを、もっともっとダイナミックに、丁寧に、劇的に描いて欲しかったと思う。終わり方はあんなあっけないものでも良い。悪い出来とも思われないが、シナリオが良いだけに不完全燃焼に感じられて残念だった。