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<ネタバレ>物語そのものにはド派手なエンディングもないのだが、伏線が凝っていてスリルがある。様々な伏線が全て種明かしにつながっている訳でもないが、暗殺の対象が悪名高い独裁者、通訳者の複雑な出身と背景、この二つの設定がサスペンスをグッと魅力的な物語にしている。何より主役のショーン・ペンとニコール・キッドマン、二人の絶妙な距離感の表現は素晴らしい。特に警護中、道路向かいの建物の窓越しに行われるやりとりがいい。安直なベッドインではなく、素晴らしい表情の演技で心に傷を持つ二人の微妙な距離感が変化していく様子を表現したふたりの名優には大拍手である。