ドラマをむりやり膨らまして長尺にするよりは描きたいものに焦点 .. >(続きを読む)
ドラマをむりやり膨らまして長尺にするよりは描きたいものに焦点を絞って一気に駆け抜けた感じが、自転車レースという素材によくマッチして、さながら暑い夏に吹いた束の間の疾風のような清々しさであとに残った。 ゴール前のデッドヒートは予想外の迫力。 もはや選手同士の姑息なかけ引きなどは通用しない、あくまで人間同士のギリギリの「魂の勝負」が、見事なタッチで描かれていて驚きとともにのめり込んだ。 兄との関係の微妙なところもさらりと描かれている割には心に届いた。 絵的に細かく見れば宮崎作品には遠く及ばないが、作品に対する愛情がそれをカバーしている。 茄子も美味そうで食べたくなった。 今年の夏の暑さにぴったりの作品。 軽く観られます。 おすすめ。