先ほど見終わりました。
友人から勧められて見たんですが .. >(続きを読む)
先ほど見終わりました。
友人から勧められて見たんですが
確かにこの映画は一見すると麻薬取引に絡む金を横取りした事で
冷酷無比な殺し屋に追われる人間と、逆にその殺し屋を追う人間の物語ですが
中身は全然違う所に視点が置かれています。
また人に纏わる背景の殆どがぼやかされている。
この映画の最大の特徴は「こうやったらこうなる」と言う
人の運命における物理的作用とでも言うのでしょうか?
坂を転がるボールの前に壁を置けばそこでボールは止まる。
しかしその壁を少し斜めにすればまたボールは坂を転がり始める。
つまり人の運命を物理的作用として人間に当て嵌め
人間その物を物理的作用の1つの触媒として考えて
プロットを編み出したとも言えるぐらいに
この作品は起承転結に向けた演出が一切有りません。
まあ、それが逆に演出とも言えるかもですが
その物理的運命を描く事の無味乾燥さと、この無慈悲さに感動せよ
と、言われても私は考え込んでしまいます。
確かにこれは1つの哲学なのでしょう。
より深く推理すれば作者の意図した解釈も出来るのでしょうが
題材が題材だけに私は出来ませんでした。それはいや過ぎます。
なので、嵌れる人は嵌れるのでしょうが、私はイマイチ嵌れませんでした。
しかし、全体的な構成やアクションはしっかりしている意欲作なので
見て損したレベルでは無いと思います。
しかし、ラストの解釈もあれですが、色々と難しい作品では有ります。