三島由紀夫を敬愛する者として「映画化なんて」と、まったく期待 .. >(続きを読む)
三島由紀夫を敬愛する者として「映画化なんて」と、まったく期待しないで観たのですが、善戦していたと言えるでしょう。とくに松枝家のお庭やお花見のシーンの映像化などは、見事だったと思います。榎木さんの侯爵っぷりもハマりでした。ただやはり、清顕の「苦悩」に対する説明がどうしても足りない。冒頭の本多との会話だけでは、(本作を映画でしか観ていない人にとっては)その「苦悩」を到底理解できないでしょう。竹内結子さんは、全体で見たらまあ綺麗だけど、横顔がちょっと・・・ですね。それとタイの王子達、『春の雪』で完結させるのであれば、思いっきり存在を無視された「飯沼」のように、わざわざ出さなくても良かったんじゃないかと思います。