<ネタバレ>監督がピーター・ファレリーだからなのか、所々笑えるところが皮 .. >(続きを読む)[良:2票]
<ネタバレ>監督がピーター・ファレリーだからなのか、所々笑えるところが皮肉っぽかったりする。
自分とは正反対といえる二人が旅をすることで信頼、友情が芽生えるという正統派ロードムービー。
とても観やすくほのぼの感も、チクリとくるとこもいい塩梅です。オープニングからしっかり掴まれました。
ヴィゴ・モーテンセンの太りっぷり、食べっぷりがいいですね。役のために体重を増やしたんだろうな。
ドクとトニーの人物がしっかり描かれていて、しかも白人トニーと黒人ドクの立場とかキャラが通常の人種差別を扱った映画とは違っていて、ここが面白いネタになってると思います。
トニーはイタリア系の家族と仲間に囲まれている、しかしドクは黒人の中にも入っていけない黒人、白人から天才と称えられても一線はしっかりひかれてるのでどこにも属せない。労働している黒人たちは部外者を見る目でドクを見つめる。
人種差別の映画は数あれどこういう立場の黒人を描くというのは記憶にないです。
「オレンジバード」でバンドと一緒に即興演奏するドクのイキイキして楽しそうな姿が好きだなあ、ウルっときいてしまいました。
そしてトニーの息子ニックが成長し、映画製作の道へ進み父親の体験を映画にし、作品賞に脚本賞、マハーシャラ・アリに二度目の助演男優賞をもたらした。何コレ、ドラマチック過ぎじゃないですか。
でも本作で3度目のアカデミー主演男優ノミネートのモーテンセンだったんですが、エジプト系のラミ・マレックに。これにはちょっと意外に感じたんですが、アカデミー賞ってご時世、情勢にかなり影響されるんですねぇ。
「刑事ジョン・ブック」でアーミッシュのちょい役でもそのカッコ良さが目立ってたヴィゴ・モーテンセン。
本作の彼は最高に良かったと思います。
1年ぶりに再見しました、シーンの全てが良いです。こんな映画はなかなか無いので評価もプラス。[良:2票]