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評価が低めなのはしょうがないかもしれないですね。たしかに説明不足でわかりにくい部分があるのは否めない。けれど劇場で見たことも手伝ってか、私はこれ好きです。無表情なクリスティーナ・リッチからは芯の強さ、静かな怒りが感じとれました。白馬と花火のシーンは美しい。あの当時のヨーロッパではフィゲレのような境遇は「あなたもそうなの」という類のさして珍しくもない身の上ばなしだったと思う。その中のひとりであるフィゲレに焦点をあて、遠くから見つめているようでした。フィゲレの将来がどのようにも想像できるラストもいい。事実、見終わってからあのあとこうなって、ああなってとしばらく考え込んでいた。俳優の顔を思い浮かべながら映画では描かれなかったことをあれこれ創作するのもまた楽しい。ジョニーはいつもより凛々しくセクシー。ジョン・タトゥーロとケイト・ブランシェットの器用さと上手さにあらためて感心いたしました。これはいい映画です。