延々と広がる、光と陰のコントラスト。まるで抽象画を眺めている .. >(続きを読む)
延々と広がる、光と陰のコントラスト。まるで抽象画を眺めている様な、どこか浮遊感を憶える導入部。
ゆらゆらとパラノイアの様に移ってゆく『イギリス人患者』の記憶。それを、ひとつ一つ縫い合わせ、繋ぎ、
一つの“真実”へと作り上げてゆく過程は、何ともミステリアスで美しく、引き込まれてゆく。
悲愴の色で塗り込めた大人のファンタジーは、安楽の最期を迎えることで終焉を成す。
男の不自由な指が差し出したモルヒネは、完成した“愛の記憶”から突き出た棘の苦痛を和らげる
麻酔の様に感じられて胸を締め付けられる。
素晴らしく美しい作品。どんな形でも、愛である事に変わりなく。不浄だとしても、誰も責める権利はない
のかも知れない。愛である限り...。
但し私はこの作品...大ッ嫌いだ!!!…す、すっきりした…(冷汗)