<ネタバレ>監督が自分の姉とその娘である知的障害のある姪のことを、足かけ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>監督が自分の姉とその娘である知的障害のある姪のことを、足かけ50年近くフィルムに収めており、これまでも4作品が映画化されてきたが、この作品はその集大成のような位置づけらしい
ドキュメンタリーではあるのだが、何を訴えるというのでもなくこれがこの監督のスタイルらしい
前3作品をみればわかるのかもしれないが、奈緒ちゃんのてんかんが静岡の病院(おそらく静岡てんかん・神経医療センターのことと思われる)に行くまで見つけられなかった的に描かれていたが、てんかんであることは早々に分かったいたはずで、しかし難治性で、てんかん・神経医療センターにリファーされドラベ症候群と分かったということなのだろう
これはまあ、奈緒ちゃんとその母親の体験として描かれているからよいのであるが、客観的にみるとこういうことなんだよという説明がないと「障害を理解する」とか
奈緒ちゃんのお母さんは同じ障害の子を持つ母親と様々なサービスを立ち上げ、グループホームを設立し、どのタイミングか分からないが社会福祉法人まで立ち上げているらしい
ちょっと業界のことを知っていると、彼女の家が経済的に余裕があり仲間や協力者を募り行政に訴えかけるという潜在能力をもっていた超特別なお母さんということが分かる
しかし、そういう説明がないのでこういうことがよくあることかのように見てしまいかねない
全般に総集編的であるからなのかもしれないが、正確な問題意識を持つためには説明がなさすぎる作品であり、中途半端な理解をしてしまいかねない作品だといえる
それにしても、奈緒ちゃんの父親は、役員になれなかったことをグズグズ言ったり、ゴルフの練習ばかりしていて、妻に毎朝靴を磨かせて、昭和の男はこんな感じだったのかと思うと、情けなくなる
総集編にこういう父親のダメぶりをあえて挿入させたのは、監督の悪意なのか、現実を描こうとしたのか、なんだかすっきりしなかった