本作が「インファナルアフェア」のリメイクだと言うことは知って .. >(続きを読む)
本作が「インファナルアフェア」のリメイクだと言うことは知っていましたが、「インファナルアフェア」自体も観たことが無く、ストーリーも殆ど知らないままの鑑賞でした。この物語を最初にひねり出した人は天才ですね。よくここまで入り乱れた筋を考えたものだと観ながら感心しきりでした。ハリウッドドリームチームのような豪華キャストはやはりスコセッシの人望のなせる技なのか、ディカプリオは言うまでもなく天性を感じさせるものがありますし、特にジャック・ニコルソンのあのふてぶてしい存在感はまさに名人芸。「アバウト・シュミット」でのくたびれた初老の紳士と同一人物だとはとても思えません。大した役者、まさにスターです。
ただし、これが名匠スコセッシが映画化するにふさわしい作品なのかというと、ちょっと疑問ですね。いまだに「タクシー・ドライバー」の印象で見ているからかも知れませんが、彼にはもっと内省的で観客を挑発するような尖った作品をつくってもらいたい。
他の娯楽映画職人監督がつくったというのなら8点ですが、名匠スコセッシですから、ちょっと厳しめに7点を献上させていただきます。