<ネタバレ>パチーノとアイアンズの共演。自分にとっては夢の共演です。圧倒 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>パチーノとアイアンズの共演。自分にとっては夢の共演です。圧倒的な存在感はさすがです。夢のひと時を堪能出来、大満足でした。興奮冷めやらずの状態で、今日の所は取り敢えずここまでで・・・・箱を選ぶ時の思慮深さにうっかり騙されそうですが、自堕落な生活を送るぼんくらバッサーニオの厚かましい願いを聞き入れ、借金を申し込み、常識外れの証文であっても、甘い見通しを根拠に応じたのはアントーニオであり、証文通りの要求をするシャイロックに非は無いのです。ユダヤ人であるというだけで、ゲットーに押し込め、蔑むという慈悲のかけらもない行為をしておきながら、その相手に慈悲を乞うとは何事かと思います。 シャイロックは、鬱積した怨念を晴らそうとしますが、証文の盲点を衝かれた途端、要求を取り下げてしまったのは、刺し違えても言うまでには至らなかったようで自分としては、残念に感じました。財産没収はまだしも、改宗を命じるとは、驕るのも大概にしろと言いたいです。指輪の件もぼんくら振りを心配しての事かも知れませんが、執拗過ぎて不愉快でした。パチーノのぶすぶす燻り続ける怨念が裁判で一気に燃え上がる様子、アイアンズの破滅を覚悟するも、命の炎が細くなって行く事を怯える様子、共に圧巻で絶妙なキャスティングです。原作を読んでいましたが、見ごたえのある作品でした。未読の方は、読む前に鑑賞される事をお薦めします。