原作未読であるという事がある意味苦痛に感じられる程、
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原作未読であるという事がある意味苦痛に感じられる程、
状況説明・人物説明を限りなく省いた展開には少々戸惑いを覚えるだろう。
【ザ・ロック】【ダイ・ハード】【沈黙の戦艦】【ホワイトアウト】
【機動警察パトレイバー2】等々、テーマとしての既出作品を挙げれば
キリがないがアクション作品としてはわりと卆なく纏めている。
あくまでアクション作品としてはだが・・。
では何がこの作品の短所として挙げられるのか。
やはり決定的なのが動機が不純であるという事に尽きる。
国の現状を憂えた防大生の論文を弾き金として
これだけのクーデターを画策し実行に至るものか?
まぁクーデターを起こす事自体は黙して已まんが、
其れを起こす真の理由というのが語られた時に
(私怨に駆られ前後不覚に陥った親があらん事か
某国の工作員と手を組み練り上げた謀略)ハッキリ言って興醒めした。
クーデターという右傾化したプロットを用いるのであれば
個人の感情など徹底的に排し完全なる悪を創造すべきだ。
そうした観点を基に見直してみるとやはり粗が目立つ。
豪華俳優陣の一人々々のキャラは立っているのに
脚本の拙さ故にスポイルされてしまったのには残念。
道化役(世俗的国民代表)である梶本総理のボヤキ発言(独り言)が面白い。
「長く掛かりそうか!?」
「今日中に選挙区に帰らなきゃならんのに・・ったく・・。」
「なんで俺ん時に・・・。」
国家の危機なんかまるで蚊帳の外。
つくづく平和な国で愚鈍な国家であると感じてしまうが、
泥沼の戦争よりは100倍いや1000倍マシだ。
たとえそれが平和を金で買う行為だとしても・・・。[良:1票]