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<ネタバレ>映画の世界には「続編はオリジナルを超えない」というジンクスがあります。
続編が造られる=1作目の出来がいい、2作目はどうしても出来のいい1作目と比較されてハードルがあがってしまい評価が厳しくなるという事なのですが、さて、この用心棒の続編に椿三十郎という映画があります。
続編といってもお話し自体に直接のつながりはないのですが、続編は1作目を超えないというジンクス通り、一般に用心棒の方が評価が高いように思います。
しかし、何しろ「●●2」のようなわかりやすいタイトルではないですから、私はそんなこととは全然知らずに、偶然ですが「椿三十郎」を先に観て、それからかなり後になって「用心棒」を観る形になりました。
こうなると私の中では「椿三十郎」が一作目。基準になってしまいます。
椿三十郎の魅力は、正義感あふれながらもバカな若侍たちやよくできた奥方、そして何より「押入れの彼」といったユーモラスなキャラの魅力。
また中止の合図の椿をあわてて流すシーンなどからわかるように基本的にユーモアタッチの映画でした。
一方、用心棒はそれよりはるかにシリアス。飯屋のおやじとかいろいろいいキャラもありますが、「椿三十郎」を基準に観るとどうしてもややおもしろみに欠けて殺伐としてるわけですね。
僕の場合は「椿三十郎」が一作目であり、とても面白いと思った映画だったので、それと比較するとこちらの桑畑三十郎さんの映画の方はどうしてもやや落ちる印象になってしまうわけです。
映画を観る順番が違っていればまた違った評価になったのかもしれませんが、そういうめぐり合わせも含めて映画って面白いなぁ、と思います。[良:2票]