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<ネタバレ>子供の頃、お金が無い事で両親のいさかいを日常的に眼にしていたジョージは、いつの頃からかお金さえあれば幸せなんだと思うようになってしまったんでしょうね。娘が生まれて大切なのはお金じゃないと気付き始めたのは良かったのですが、麻薬で儲けたお金で裕福に暮らしていけるようになった時足を洗ったのに、銀行に預けたお金がすべて没収されてまた貧乏な生活に戻ってしまいました。一番そうはなりたくなかったのに、お金のことで子どもの前で喧嘩をするような親になってしまい、ジョージはもう一度お金を稼ぐためにやっぱり麻薬売買に手を出してしまいました。「お金は幻だ」という父親の言葉を理解していたにもかかわらず、警察に逮捕されて最も大切なものを失ってしまったジョージ。今では刑務所の中で娘が面会に来る事を願って止まない日々です。どんな犯罪者であろうと自分の子供を思う気持ちは誰にでもあるんだよなと思い、僕は感動してしまいました。しかし、DVDの映像特典でジョージ・ユング本人のインタビューを見ると一転して複雑な心境に。彼曰く「問題はドラッグじゃない。子供を育てられない親がいるということなんだ」そうです。それって、「子供を育てられない親」ってあんたのことじゃないの?自分の子供に向かって「お前がすべてだ」と言っておきながら、結局麻薬取引を最後までやっていたじゃない。それであんたは一生獄中で過ごす事になったんじゃないですか。子供が面会に来ないと言って涙を誘っているけど、ジョージは自分の父親が麻薬の売人で、色々な人に迷惑をかけたという変え様のない事実を背負わなくてはならなくなった子供の心境を考えた事があるのでしょうか。子供を思う気持ちに偽りは無いのだろうけど、余りにも自分勝手すぎると思いました。結局他人の立場になって考えられない自己中心的な考え方だから、簡単に(かどうか分からないけど。)犯罪を犯すんでしょうか。大罪を犯した人を美化しすぎた映画だと思いますが、事の顛末はかなり悲惨です。ある意味教訓的な映画かもしれません。