<ネタバレ>アタマのいい夫婦が始めに決めたシンプルプランを破ってゆく・・ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>アタマのいい夫婦が始めに決めたシンプルプランを破ってゆく・・
この夫婦は贅沢ではないけれども、
他のふたりより明らかに幸せのはず・・
兄は援助を受けてその日暮らしのフリーターでひとりで住む。
このビリー・ボブ・ソーントンがすごくよい。
あの役は子供を生みたてというのが鍵です。
守りに入っています。
入る予定の大金は誰にも邪魔させない(爆)
役として一番ヤな役なのに子供を出すから非難できない。
そういううまい脚本で得をしていますが・・
先が読めるストーリーであるにもかかわらず、
緊迫感をいたるところでイベントとして演出し、
最後は静かに静かに後味の悪さが残ります。
これがサスペンス・ミステリーの基本じゃないでしょうか。
もともとサスペンスの王道とは後味が悪いものです。
だから推理小説が売れる。
ベストセラーとなったこの作品の原作はわかるような気がする。
後味の悪さは「二十日鼠と人間」のような感じ。
コーエン兄弟の「ファーゴ」は観ていません。
コーエンといえばライミ監督の「死霊のはらわた」の編集。
そしてライミといえばコーエン監督の「未来は今」の脚本。
と親密なる仲なのです。
雪に現ナマと同じような作品にはなりましたが、
シンプルプランは元がベストセラー小説。
あのスティーブン・キングが絶賛したらしいです。
話が読めるのに面白いサスペンスってちょっとないですよ。
どんでん返しというよりも、
なるべくしてなるという雪ダルマのような転がりがた、
ドミノ倒しのこっけいな哀れさ。
古くはヒッチコックの「ハリーの災難」的な手法なのですが・・
お金のない人間がお金を持つとどうなるのか。
つもりごっこはもうできない。
高級車に乗ってるつもり、
大邸宅に住んでるつもり、
美女と暮らしているつもり・・
そんなつもりごっこが本当になるとしたら?
呪われた(悪いお金)お金は悪い心を呼び、
ひとつついた嘘は引き金となり自分に向けられる。
夢を見ながら愚痴をこぼす生活が楽なのかもしれない。
人間はお金では買えないし、
お金で繋がった営利な人間はなくなれば去るのですよ。