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<ネタバレ>世間の評判のあまりの悪さに、シャマラン擁護派な私も今度ばかりはダメかと思ってましたが、映画を見ている間、評判の悪い『ハプニング』とは別の『ハプニング』を見てるのではないの?あるいは気付かない間に誰かが私にシャマランフィルターを埋め込んだ?みたいな、なんでなんで?ってカンジで。まず、事象の原因とか大自然の人類への逆襲とか、そういうのは実のところ、どうでもいいんじゃない?と。マクガフィンってヤツ。死に追われて生きている状態が人の世ならば、人は死ってモノといかに折り合いを付けるのか、という事を描いた、これは結構真面目な映画なんでないかな、と思いました。死に対する本能的な恐怖を提示して、そこから逃れようとしながら組織や家族という集団、あるいはシステムに属する事でしがらみに縛られて翻弄される姿を描き、それを削ぎ落としていって、最後に個の状態まで持って行った上で、情報を拒絶し無知である個と対比させて、死と向かい合う=生を見つめる、と。人はいつか必ず死ぬのに、何故、人は死を恐れるのか。そんな映画。シャマラン監督おなじみの寒々しい映像が、死の世界と人の儚さによくマッチしていて、妙な味わいのあるSFホラーと言った趣きでした。[良:2票]