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<ネタバレ>『アイアンマン』シリーズの1・2を、これはこういうもんなんだろうなー、まず受け入れないといけないんだろなーという温度で観ていた者にとって『3』は普通に面白かった。特に前半の暗さ、重々しさ、悪役の感じの悪さがとても良い。
いつも思うがアメコミ映画はSFとファンタジーを現代劇に突っ込むという滅茶苦茶な力技をやってのける。MCUの世界では科学は魔法と同義語だ。ゼスチャーで操作できる3Dスクリーンも観客を魔法の世界にいざなうための大事な小道具。実によく出来ている。
この作品ではとにかく演者がみんな良い。個人的にはトニー・スタークというキャラクターに初めて好感を持った。特に逃避行の際の感じの悪さが最高。あそこでいい人になってちゃ駄目でしょう。そして普通に喋ってても正視したくないガイ・ピアース、女刺客のステファニー・ショスタク、みんないい。
巷ではスーツが山ほど出てきたり遠隔操作するプロットを嫌ってる人も多かったようだが、こちとら特に思い入れはないので純粋に面白いアイディアだと思った。いろんな人に着せたりするのも。
全体的に重く始まったテーマをプロットで軽くしていくので後味が良い。なぜ思わせぶりな独白から始まるのか?と思っていたら・・・とか。