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<ネタバレ>今回は冒頭から刑務所が登場し、刑務所内での物語が展開するのかと思いきや、釈放された橘真一(高倉健)が千葉真一扮する刑務所仲間にあることを頼まれ、トラックで北海道の大地をゆくという内容。トラックに乗り合わせる人々の人間ドラマがそこそこ面白く、見ていてあまり退屈はしないし、健さんもいつもどおりカッコイイのだが、やはりアクション映画なのかロードムービーなのかややどっちつかずの印象が残る。今回も悪役は安部徹なのだが、中盤に登場する小沢栄太郎扮する親分に食われてしまっており、このシリーズで安部徹が演じる悪役の中ではいちばんしょぼく感じてしまった。前回登場した時には強烈な悪役だった杉浦直樹がトラックに乗り込むわけありの男を演じていて、前回よりは今回のほうが役柄的に似合っている感じがする。アラカンも前回のような貫ろくのある親分役もいいが、このシリーズでは鬼寅として登場するほうがしっくりする。映画としては物足りない部分もあるのだが、思っていたよりは面白かったので少々甘めかもしれないが6点。そうそう忘れていたが、ヒロイン役が大原麗子で、若くてあどけなさがありながらも既に後年の面影をどことなく漂わせていたのが印象的だった。