吉田喜重監督がエミリー・ブロンテの名作文学を中世の日本を舞台 .. >(続きを読む)
吉田喜重監督がエミリー・ブロンテの名作文学を中世の日本を舞台に脚色し、映画化した作品。中世を再現したセットは、黒澤明監督の映画で美術を担当する村木与四郎だけあって、黒澤監督の「乱」のような重厚さがあり、全体的に見て非常に芸術性の高い映画になっている。しかし、吉田監督の演出はやや力みすぎの印象があり、松田優作は主人公 鬼丸を彼ならではの野性味あふれる演技で演じているが、相手役の田中裕子との共演シーンは二人の相性がよくないのか少し違和感を感じたし、ストーリーもやや退屈に感じる。石田えりをかなり久しぶりに見たような気がするが、三國連太郎が出ていることで、実際の共演シーンが無いにもかかわらず、この年始まった「釣りバカ日誌」シリーズのスーさんとみち子さんを思い浮かべてしまった。