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<ネタバレ>東映版「次郎長三国志」シリーズ第3作。旅に出ていた次郎長一家が清水に帰ってきて、石松(長門裕之)や三五郎(品川隆二)、お仲さん(丘さとみ)も清水にやってくる。東宝版で言えば第4作と同じだが、忘れている部分もけっこう多く、楽しめた。大政や三五郎など2作目までと演じる役者が一部交代しているのは少々残念に思うものの、それを感じさせない勢いがあり、途中からほとんど気にならなくなったし、むしろ次郎長一家の絆というものが深く感じられる作品になっている。中でも東宝版でもそうだったのだが、圧倒的不利と分かっていても人質となったお仲さんを助けるために甲州へ向かうラストシーンにはやっぱり次郎長一家のカッコよさや絆の深さをより一層感じられるのがいい。マキノ雅弘監督らしい盛り上がりももちろんあり、テンポもよく、東宝版とはまた違う魅力があり、安心して見ることができるし、マキノ監督の次郎長シリーズへの思い入れの深さも感じることができる。見終わってすぐに次回作が見たくなるような終わり方だが、東映版シリーズも次回で最後。なんだかんだ言ってやっぱり少しさびしさがある。