山下耕作監督の映画を見るのが初めてならば今までテレビ放映でチ .. >(続きを読む)[良:1票]
山下耕作監督の映画を見るのが初めてならば今までテレビ放映でチラリとしか見ていなかった極妻シリーズを最初から最後までちゃんと見るのも初めて。見る前はどうせつまらないだろうと思っていたが、意外に楽しめた。ヤクザの世界を女性の視点から描いたシリーズということを聞いてたが、女性が主役の任侠映画のような作風で、これも東映で数々の任侠映画を手がけていたという山下監督の成せる技なのかと思う。(まあ、初めてこの監督の映画を見る自分がいうのもなんなんだが。)それからなんといっても岩下志麻の気迫。最近は松竹時代に出演した映画を中心に見ることが多かったせいか、「鬼畜」など一部を除いて怖いイメージが無くなりかけてたが、この映画の岩下志麻の存在感はなんとも強烈で、「鬼畜」でもそうだったが清純派時代を知っていると本当に別人にしか見えない。特に自分の足に日本刀を突き刺すシーンはすごい迫力のある演技で思わず圧倒された。「最後の戦い」というサブタイトルをつけながらこのあとも何作か岩下志麻でシリーズを続行したのもなんか分かる気がする。とはいえ映画としてはもう少しドラマに深みが欲しかったのも事実で本来は6点というところだが、この岩下志麻がものすごくかっこよかったので1点プラス。山下監督にとっては晩年の作品となる本作が自分にとっては初めて見る映画になったが、映像的にも印象に残るなかなか美しいシーンがあり、この監督のほかの映画も見てみたいと思った。東映の任侠映画ってほとんど見たことがないのだけれど。[良:1票]