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<ネタバレ>劇場版第一作公開直前に放送されたスペシャル版。「踊る大捜査線」で初めて見た話が実はこれで、その時はけっこう面白かったのだが、今見るとけっこう粗が目立ち、「歳末特別警戒スペシャル」のほうが出来は上に思える。しかし、やはり最近のシリーズと比べれば面白いし、すみれ(深津絵里)というキャラクターをよく分かった脚本になっている。この回は劇場版と同時進行で撮影されたのか演出が本広克行監督ではなく、連ドラでサブディレクターをつとめていた澤田謙作監督が演出を手掛けているが、演出にあまり違いは感じなかった。初めて見た当時は相良純子役の大塚寧々に「サイコメトラーEIJI」でのドジな女刑事・志摩亮子役の印象が強かったため、被疑者として登場して少し違和感を感じたのを思い出した。今見るとその他の出演者に大倉孝二が出てたり、放火の実行犯がクドカンだったりと「歳末特別警戒スペシャル」のときと同じく、無名時代の俳優が何人か出ている。犯人の部屋から押収した大量のビデオテープを調べるシーンで途中から早送りをやめてビデオを真剣に見始めるところははじめて見た時も笑ったが、今回もつい笑ってしまった。駅員役の高木ブーと和久(いかりや長介)のやりとりも短いながらやはりドリフで長年一緒にやっていただけあってコンビネーションがよく、笑わせてくれる。「歳末特別警戒スペシャル」と合わせての総評になるが、この頃はまだ勢いが感じられる。やはり「踊る大捜査線」はこのあとの劇場版一作目までが面白さでいえばピークだったのではないか。