<ネタバレ>「ハムレット」を題材にした加藤泰監督の時代劇。シェイクスピア .. >(続きを読む)
<ネタバレ>「ハムレット」を題材にした加藤泰監督の時代劇。シェイクスピア作品を翻案とする邦画では黒澤明監督の「蜘蛛巣城」と「乱」があり、加藤監督も黒澤監督の「羅生門」で助監督だったということもあり、変な期待もしてしまうのだが、加藤監督の仕事ぶりをただ確認しただけという感じで、作品としては正直凡作といったところで、あまり面白くない。「ハムレット」のストーリーはよく知らないのだが、それでも、時代劇としてはそれらしくない部分が多く、できるだけ忠実に作ろうという意図は伝わってくる。しかし、それが時代劇としては違和感を感じるものになってしまっているのは残念。「蜘蛛巣城」が本作の三年前とのことで、加藤監督はそれも頭にあったのかも知れず、自分もシェイクスピアに挑戦してみようという思いがあったのだろうとも思うが、もう少しうまく脚色すればなんとかなったのではと思ってしまう。音楽は伊福部昭が担当しているが、クライマックスでゴジラのテーマらしきものが早回しで流れたのはちょっとビックリ。