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もともとルパンのテレビシリーズはあまり見ていないのだが、特にこの映画が公開された当時に放送されていた第3シリーズはほとんどまったくと言っていいほど見ていないため、絵柄に馴染みがなく、ピンクのジャケットを着たルパンにも多少違和感がある。冒頭のルパンと銭形のチェイスシーンは毎年やっているテレビスペシャルを思わせていて、何だか劇場用映画という感じがしない。また、タレントが多く声優に起用されていて敵役マルチアーノの声を演じているのはカルーセル麻紀なのだが、これがまったくすごみの感じられない棒読み演技で「ルパン対複製人間」でマモーを演じていた西村晃とは比べ物にならないほど下手で、キャラクター的にもぜんぜん魅力を感じられない。全体的に見ても「ルパン対複製人間」や「カリオストロの城」に比べるまでもなく雑で散漫な印象。監督は第2シリーズで監修としてクレジットされてる(第3シリーズもか?)鈴木清順だが、いままで見た彼の映画の中でもイマイチな感じがする。まあ、監督二人体制の作品なのでどこまで清順監督がかかわっているかは分からないんだけど。