<ネタバレ>シリーズ第2作。前作のラストシーンから始まっているのが本当に .. >(続きを読む)
<ネタバレ>シリーズ第2作。前作のラストシーンから始まっているのが本当に続編であることを感じさせてくれていて良いし、切り離した軍用列車が爆弾で吹き飛ばされ、軍隊に逆戻りする大宮(勝新太郎)と有田(田村高廣)という冒頭の展開も脚本的にあまり無理を感じないのも良かった。前作は有田の視点で語られていて、どちらかと言えば大宮よりも有田が主人公という感じだったのだが、今回は最初は有田の視点(ナレーション)で語られていたのが、大宮が当番兵になったシーンから視点(ナレーション)が大宮にかわるところが細かく、(「声が違う」と映画を見ている人の立場にたった突っ込みを自らしているのが笑える。)中盤あたりは大宮ひとりのシーンが続くなど、ここから大宮も主人公らしくなっている。個人的にはあくまで有田の視点から描いていた前作の構成が良かった分、ちょっと残念に思わないでもないが、シリーズ化ともなればいたしかたないのだろうと割り切ればそんなに気にはならない。大宮と一緒に風呂に入った二人の軍曹(芦屋雁之助、芦屋小雁)が大宮が自分たちよりも階級が下だと分かると態度が豹変するなど、今回も軍隊の理不尽さや腐敗がしっかりと描かれているが、それを決して重くならずに痛快な娯楽映画としてしっかり消化しているところもこのシリーズの魅力なのだろうと思う。