<ネタバレ>シリーズ第9作。今回は市が父親の面影を見る老人との絡みなど人 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>シリーズ第9作。今回は市が父親の面影を見る老人との絡みなど人間ドラマに重点が置かれていてシリアスな話なんだけど、登場人物それぞれのエピソードが丁寧に描かれていて見ごたえのある作品に仕上がっていて面白かった。特に市と老人とのエピソードが良く、老人が実は敵の仲間だった事が分かっても彼を斬らない市には思わず感情移入してしまった。それに今回の市は倒した用心棒(平幹二朗)にそっと上着をかけてやるなど優しさがいつもより強調されてる感じがする。余談だがこのシーンを見て「ドラゴンへの道」でブルース・リーがチャック・ノリスを倒した後、彼に胴着をかけるシーンを思い出した。ブルース・リーはこのシリーズのファンだったようなのでこの映画の影響なのかも。市を演じる勝新の殺陣は今回もすごくてカッコイイが、今回はそれ以上に人間としての市の魅力を存分に感じられる話だったと思う。そうそう、シリアスな話の中にあって中田ダイマル・ラケットによる漫才のような会話や市のモノマネなどちゃんとシリアスになりすぎないよう工夫されているのも好感が持てる。市のモノマネに関しては次の回でも三木のり平がやっていて、人気シリーズとしての安定した余裕が感じられる。