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<ネタバレ>ドリフターズの映画デビュー作。ドリフの映画を見るのはこれが2本目だが、やはりみんな若くてイキイキとしている。草津を舞台に駅とバス会社が温泉を訪れる客を奪い合うという内容なのだが、本作の主人公はドリフの面々ではなく、三木のり平演じる新任の駅長で、ハチャメチャコント映画というよりは普通に人情喜劇の体裁のため、駅前シリーズのスピンオフでも見ているような雰囲気がある。三木のり平の主演映画というのは初めて見た気がするのだが、ここでもライバルのバス会社の宴会を自分の歓迎会と勘違いして出席したりして、社長シリーズなどと同じように笑わせてくれるのが嬉しい。(この人は本当に宴会とかよく似合うよなあ。)一方のドリフはそんな三木のり平の引きたて役に徹しているのかと思えばそうではなく、いかりや長介(先日、「踊る大捜査線」のDVDを見たばかりなのでなにか異様に若く見える。)が目覚まし時計を食べ、腹の中で時計が鳴り出すシーン(これには思わず爆笑してしまった。)など(全員にではないが)ちゃんと見せ場が用意されている。とりわけメンバーの中で目立っていたのはやはり駅員の一人を演じた加藤茶で、駅長の娘(中尾ミエ)に惚れ、なんとか振り向かせようと奮闘する姿がどこまでも滑稽だが、憎めず愛すべきキャラクターなところが好感を持てて良い。見る前は少し不安な面も多かったが、素直に楽しむことができた映画だった。少し甘めの8点を。