もし私が大切な誰かを残虐な形で殺されたら、多分復讐する。だか .. >(続きを読む)[良:1票]
もし私が大切な誰かを残虐な形で殺されたら、多分復讐する。だから私は、世界を覆う憎しみの連鎖に対しても、何も言えない。私は実は今でも、復讐は悪だという概念が分からない。頭では分かっているけれど、心が拒否する。復讐とは行き場をなくして変質した「愛」の転嫁なのだと思うから。誰かを愛するということは、他の誰かを愛さないということ。憎むこと。その表出を悪だとは、私はとても言えない。絶望的に愚かなことだとは認めても。愛というものは諸刃の剣なのです。世界が血を流すのは、世界が紛れもなく愛に溢れ、愛というものの質量を持て余しているから。主人公が見つめる世界は、私たちが見つめる世界と同じく、陰惨で不毛で、持て余す程の愛がある。だから私は、この映画が好きです。[良:1票]