古い社会の閉鎖性と偏見、集団心理を描く為には必要だったのかも .. >(続きを読む)
古い社会の閉鎖性と偏見、集団心理を描く為には必要だったのかも知れないけれど、町中の人々全てが絶対的に「男はマレーナに性的欲望を感じ、女は美貌にとことん嫉妬する」という、あまりにも画一的な、二極しかない人間描写にはとことん違和感と不快感を感じた。確かに男はあんなもので女もあんなもの。いやらしい部分だけ見れば。ただそんな男と女の嫌な部分だけを誇張して、それを見せ付けられても気分が悪い。確かに男はいい加減で無責任、女はねちねちと嫉妬深い…心当たりが沢山ある。そういう意味でこの映画は男と女の本質を描いた映画だとは、確かに言える。でもとにかく何だか考えるだけで気が滅入る。何とも私の個人的なトラウマを思い出させて、鬱にさせてくれる作品。だから多分、凄く良い映画なのだと思う。ベクトルは別としても、私の心をここまで掻き乱す訳だから。