ラストは延長戦も含めてキマリすぎるくらいにキマッている。完璧 .. >(続きを読む)
ラストは延長戦も含めてキマリすぎるくらいにキマッている。完璧。文句なし。ただ、どうしてもマーク・トウェインの小説「王子と乞食」と比べてしまい、この脚本を傑作と素直に評価できない自分がいる。思うに、最高権力者でこの手を使ってしまうと、いきなり普通の人がオールマイティを握りすぎてしまって、遊びがなく、展開が生々しくなりすぎてしまう。小説の方は、王子という、王位継承者ではあるが、まだ実際には政治を執り行っていない段階の役柄を取り替えたことで、読む側が、心の余裕をもって楽しめる作りになっていた。アメリカの作家であったマーク・トウェインが、あのプロットを「大統領と乞食」ではなくイギリス王室の「王子と乞食」という話としてまとめたのは、案外そんなところなのかもしれない。