私的にはヴェベールは日本で言えば三谷幸喜のようなポジションの .. >(続きを読む)[良:1票]
私的にはヴェベールは日本で言えば三谷幸喜のようなポジションの人で、大人の鑑賞にたえるコメディの脚本家という評価をしているが、この作品では可愛らしい子供を登場させてしまったということに若干の不満を覚える。かわいらしい動物や子供を出すのは観客の感情移入を得やすいので反則であると個人的には思う。そういう欠点はあるものの、この映画は、前半はアクションコメディ、後半は人情劇として十分見ごたえがあった。投獄歴十数回のつわものが冒頭に自分の持ち物を換金して手にする金額と、一世一代の勝負をかけた、もう一人の主人公が強盗で奪った金額が、似たような金額であったことが、主人公二人のうまい対比になっていて、片方の小物ぶり、片方の大物ぶりを効果的にあらわしていた。また、後年のヴェベール作品と異なり、この作品はいろいろな名画を意識したと思われるシーンがあったのが面白かった。あいうえお順でいうと「生きるべきか死ぬべきか」「お熱いのがお好き」「サウンドオブミュージック」ちょっと記憶がうろ覚えで自信はないが「ナバロンの要塞」そして「ブルース・ブラザーズ」などを観客が思い浮かべるように作られていると私には思えた。[良:1票]