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<ネタバレ>レーゼンビーボンドというキャストと地味なイメージのため、これまで何となく後回しにしてきた本作だが、実際に見てみたら結構よかった。とくに、みなさんがおっしゃるように、007シリーズとは思えない泣かせるラストには強烈なインパクトを受けた(「カジノロワイヤル」(06)に影響を与えているか?)。あの、ものの数分のシーンの存在によって、この映画全体に対する印象と評価がガラッと変わった気がする。ジェームズ・ボンドにフツーの平穏なる幸福は許されないことを、観客もボンド本人も思い知らされる。
レーゼンビーのボンドは、決して悪くはないとは思うけれど、どなたかが指摘されているように、何かが欠けている。キャラが立ちそうで立っていないところだろうか。もう少し「クセ」があればよかったかもしれない。見終わって、恐る恐るこのレビューを覗いてみたら意外な高評価だったので、なぜか嬉しくなってしまった(笑)。
とにかく、本作の最大の特徴はラストのシークエンスに尽きるだろう。Qの言葉を借りれば「思ったより無責任ではなかったボンド」という人間らしい一面に触れ、そして、癒しようもない傷を負ったボンドの過去を知ったことで、いままでとちょっと違った見え方がするかもしれない。[良:1票]