日常の1シーンをただ切りとったかのような、何の作為も演出もみ .. >(続きを読む)[良:1票]
日常の1シーンをただ切りとったかのような、何の作為も演出もみられない画が続く。観客は何を見てとればよいのか、ただ途方に暮れ、スー・チーの長い手足にのみ何らかの「感動」の残滓を読みとろうとする。その果てに、感情移入や物語や主題や演出や、つまり「映画」を巡るあれこれを突き抜けた、「透明」としか形容の出来ない叙情がある。これは感動的だ。身震いがとまらない。ホウ・シャオ・シェンの到達点であり、これは映画の臨界点だと思う。大傑作です。[良:1票]